LINK Chainが本物のトークンエコノミーを作る
どうもこんにちはミヤザキです。
LINEがブロックチェーン技術に積極的に取り組んでいることは知ってはいたのですが、
どのレベルで取り組んでいるのかなど細かい話は知りませんでした。
今日トークンエコノミー関連の記事を漁っているときに、LINEは自社でブロックチェーンを作っていて、すでにDAppをいくつか公開していることを知りました。
現在はプライベートチェーンで完全に社内事業のようですが、将来的にはパブリックに移行し、誰でもブロックチェーンを触ることが出来るようになるそうです。
そこでもし、LINEの開発するブロックチェーンがもっと広く使われるようになればブロックチェーン、そしてDAppsが抱える最大の課題の一つである、マスアダプションを実現できるのではないかと思いました。
以下詳細です。
LINEの作るLINK Chainって?
技術的に詳しい解説はしませんが、
LINEが作るブロックチェーンはLINK Chainと名前がついています。
ブロックチェーン上の通貨はLINKという名前で、現在は1LINK=500LINEポイントで交換できるようです。
LINEの参加である会社が運営するBITBOXというシンガポールの仮想通貨取引所で取引可能なようです。
日本では規制の影響で取引は出来ず、またLINK、ではなくLINKポイントとして差別化を図っています。実質的には同じものなのでしょうが法的な兼ね合いのためですね。
現在はWizBallという知識共有アプリや4CASTという予測アプリのベータ版をリリースしており、PlayストアやAppストアでダウンロード可能です。
WizBallは誰かの質問に対して質の高い回答をするとLINKがもらえ、4CASTでは予想を当てればLINKがもらえます。(例えばワールドカップ決勝でどちらが勝つか、などAugurのような感じですね。)
ここまでは普通のDAppなのですが、LINK Chainのすごいところは登録がLINE認証だけで即時にでき、秘密鍵をユーザーが管理する必要のないところです。
今までのDAppではいざ使ってみようと思っても煩雑な手続きが必要で敷居が高かったのですが、LINK ChainではLINEアカウントがあれば全く難しくありません。
もちろん、LINEアカウントを乗っ取られたらどうするの?結局それってLINEの中央集権じゃない?とか疑問は多々ありますが、この簡便性はマスアダプションの大きな要因になるでしょう。
他のブロックチェーンプロジェクトでも電話番号やパスワードののみでブロックチェーンにアクセスできるサービスが開始されています。(IOSTのonBlockなど)
LINEが作るトークンエコノミー
ここまでLINK Chainそのものについて解説してきましたが、僕が本当に注目している点はLINEが作りうるトークンエコノミーです。
トークンエコノミーとは独自のトークンが媒介となり動いている経済圏のことですが、そう考えるとLINEはすでに簡単なトークンエコノミーを作り上げています。
LINE Payで集めたLINEポイントでLINE上でスタンプを購入出来たり、LINEポイントという独自トークンが媒介になり小さな経済圏が生まれていますよね。
経済圏は箱だと思ってもらえるとわかりやすいかもしれません。
箱の中では共通の通貨を使っていろいろな活動が行われています。
この箱はLINEという企業が作り出し、彼らによって回っているわけですが、一企業で作れる箱の大きさには限界があります。
ブロックチェーンが基盤として機能すれば、この箱をどこまでも拡大していける可能性があります。
前述のように、当面はまだプライベートチェーンなのでLINEの手からは離れていませんが、パブリックチェーンになれば、LINEの手から離れ、公共財としてトークンエコノミーを支えることが出来ます。
どういうことかというと、LINK Chain上ではPythonで書かれたスマートコントラクトによってDAppsが動きます。
つまりLINK Chainを同じ基盤としていろいろなアプリケーションが動くわけです。
従来のアプリケーションはそれ自体が一つの箱として動いていて、箱の外とは断絶されています。
しかしDAppsはブロックチェーンという大きな箱の中でそれぞれが動くイメージで、オープンソースなのでアプリ同士の連携が容易です。
モンハンの武器がドラクエで使えたりするわけです。
今までこれを実現するためには、モンハンの武器をドラクエ用に変換してドラクエで使う必要があったわけですが、
ブロックチェーン上では、モンハンの武器はトークンとして保存されているのでそのトークンを同じ箱の中で動いているドラクエにひっぱってくればいいだけです。
他にも焼肉屋さんでためたポイントで服が買えたりするわけです。
なんか現実世界の経済圏の上にバーチャルでもう一個経済圏がのっかてるみたいですよね。
会社で稼いだ日本円ですき家の牛丼が食べられたりするのと同じように、
パズドラで稼いだLINKでスタバのコーヒーが飲めるかもしれない。(もちろんパズドラ、スタバが経済圏に参加すればですが)
このような、さらに多様な世界がブロックチェーンで実現できるかもしれません。
なぜLINE?
正直このトークンエコノミーはLINK Chainだけがなしうるものではありません。ほかのパブリックなブロックチェーンプロジェクトでも可能です。
それでも僕がLINK Chainが大本命だと思うのは、LINEが既に日本人の生活の一部になっているからです。
もはやインフラといっても過言ではないほど、日本人はLINEを日常的に使い、信頼していると思います。
LINEの国内の月間アクティブユーザーは7600万人ほどだという試算も。
仮想通貨のハッキングなどでネガティブなイメージと結びついてしまったブロックチェーン技術を社会実装していくときに、LINEはとても大きな優位性を持っていると思います。
まとめ
日本社会で暮らす一人の人間として社会がより発展することを願うばかりですが、その一つの方法としてトークンエコノミーの形成を上げるならば、現時点でリードしているのはLINK Chainだと思います。
期待しております。
という記事でした。
おしまい
参照
https://gihyo.jp/news/interview/2019/03/0601?page=2
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2018/2366
https://logmi.jp/tech/articles/320359
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/
https://jp.techcrunch.com/2018/08/31/line-token-economy/
LINK Chainのホワイトペーパーも